行政書士の小山祐介と申します。
皆さんは遺言書にどのようなイメージをお持ちですか？
”遺言書なんておおげさな”、”もっと年をとってからで良い” 、”お金持ちがやることだ”、”うちの家族は仲が良いから遺言書なんて必要ない”・・・だいたいこのような感じではないでしょうか？
しかし、これらは大変な誤解です。遺言書がないばかりに、相続が”争続”になってしまった例をみなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか？
例えば、相続手続き（財産調査、マイホームの名義変更や銀行預金を解約して相続人同士で分ける等）はたくさんの手続きや書類が必要で、非常に難しく煩雑で手間と時間のかかるものです。遺産分割協議がまとまらないので預金の解約ができず、当面の生活費に困ってしまうということもあります。相続手続きを1度ご経験のある方なら、2度とごめんだというのが正直なところでしょう。専門家に頼めばよいかもしれませんが、最低でも50万程度（裁判沙汰になれば100万以上）の報酬を払わなければなりません。 遺言書があれば相続手続きはスピーディーに最小限度の費用で行うことができます。
また、 ”遺産争い”は金額が多いか少ないかに関係なく起こるものです。近年は”もらえるものはもらっておこう”という発想をする方も多く、仲の良かった家族や親戚が遺産争いをきっかけにいがみあい、以後疎遠になってしまうケースが後を絶ちません。遺言書があればこのようなトラブルは避けることができます。
また、孫や世話になった息子の嫁などの法定相続人以外の者に財産を残すには遺言が必要になります。
さらに生前は照れくさくて伝えにくい日頃の感謝の気持ちも遺言に書くことができます。
この他にも遺言を残すメリットはたくさんあります。
一言で言えば、生命保険は遺族の金銭面を保障するのに対し、遺言書は遺族や大切な人の生活面を守るものなのです。
これらは車の両輪であり、片方だけだとカバーできない領域が、両方準備することによってより完璧に近い備えになるのです。
このページをご覧頂いている皆様にも、ぜひ遺言書を作って頂き、備えを万端なものにして欲しいと思います。
